本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

2023-01-01から1年間の記事一覧

小球根植物ポリクセナを植え替え

暑い日が続いているが、早いもので、あと数日で9月だ。今年はアルバイト以外に校正その他で例年になくあわただしく、当面この忙しさから解放されそうにもない。毎年9月に入ると、春に咲く植物たちの植え付け、植え替えで忙しくなるのだが、今年はじっくり時…

人道主義について考えさせられる映画『シモーヌ』

昨日は新宿武蔵野館でフランス映画『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』(オリヴィエ・ダアン監督、2022年作品)を鑑賞した。フランス保健大臣、欧州議会議長などを歴任したシモーヌ・ヴェイユ(1927年~2017年)の生涯を描き、昨年フランスで大ヒットした…

リアルでありながら非現実的な『ルブリンの魔術師』

ユダヤ人の作家アイザック・バシェヴィス・シンガーの小説『ルブリンの魔術師』(大崎ふみ子訳、吉夏社、2000年)を読んだ。 作品全体は非常にリアリスティックな書き方なのだが、それを極端につきつめたためにかえって非現実的な感じのする、独自の作風の作品…

アルバイトをはじめて1年経過

新宿での現在のアルバイトを始めてから、早いもので1年たった。 新宿でアルバイトを始めて1年たった 現在の職場は、同じ会社から派遣された約50人のスタッフが5つのチームに分かれて仕事をしており、私のチームも約10人で構成されている。 仕事の内容にはほ…

残り物には福がある

今日は夕食の締めに、一昨日飲み残したルロワの赤ワイン、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュを飲んだ。一昨日は食事の流れのなかでこのワインを飲んだし、すでにシャンパンやシャブリを空けていたのでけっこう酔いがまわっており、ルロワをじっくり味わう…

ポーランドの国民的叙事詩『パン・タデウシュ』を読む

ポーランドの国民的詩人・作家アダム・ミツキエヴィチ(1798年~1855年)の長篇叙事詩『バン・タデウシュ』(工藤幸雄訳、講談社文芸文庫、1999年)を読んだ。ミツキエヴィチの代表作であるのにとどまらず、19世紀ポーランド文学の最高傑作の一つとされ、現代で…

ストレス解消には料理づくりが一番!?

11日から13日まで、アルバイトが世間並みに3連休なので、昨日は親しい友人たちを招いて、寓居で暑気払いのホームパーティを開いた。 ホームパーティは久しぶりなので、昼からしっかり準備。 招待したのが若者たちなのでメインはガッツリ肉料理にすることにし…

「ビビった!」

私の現在のアルバイト先は外国人の来訪者が多く、フランス人が来ると私が対応しているのだが(英語圏のときはみんなで対応)、先日、その来訪者の一人から、対応へのお礼にとエッフェル塔のキーホルダーをもらった。ありふれた土産品で高価なものではなさそう…

王寺賢太の『消え去る立法者』を読む

王寺賢太の『消え去る立法者 フランス啓蒙における政治と歴史』(名古屋大学出版会、2023年)を読み終えた。18世紀のフランス啓蒙思想を代表するモンテスキュー(1689年~1755年)、ルソー(1712年~78年)、ディドロ(1713年~84年)の政治的テクストを精読し、そこ…

アーチャー『レンブラントをとり返せ』を読む

ジェフリー・アーチャー(1940年生)の小説『レンブラントをとり返せ ロンドン警視庁美術骨董捜査班』(2020年、戸田裕之訳、新潮文庫)を読み終えた。大作「クリフトン年代記」を書き上げたアーチャーが、次のシリーズ物として執筆した<ロンドン警視庁>物の第一…

ボンゴレ・スパゲッティで安く簡単に朝食

スーパーでアサリが安かったので、今朝はそれを使ってボンゴレ・スパゲッティをつくった。 ボンゴレ・スパゲッテイにバジルをトッピング いつもは調理する手間を省くため玉ネギとシメジをさっと炒めて、それにアサリを加えてそのままワイン蒸しにするのだが…

お向かいさんからグラタンのサプライズ・プレゼント

今日は寓居の向かいに住んでいる音楽一家Yさんの奥さんCさんの誕生日。 Cさんはアメリカ人で日本での友達も少ないかなとおもって、アルバイトの帰りに新宿でささやかなプレゼントを買って帰った。ケーキにしようかともちょっと考えたのだが、逆に日本のもの…

<人間>不在?の『ロスノフスキ家の娘』

ジェフリー・アーチャー(1940年生)の4作目の小説『ロスノフスキ家の娘』(1982年、永井淳訳、新潮文庫)を読み終えた。 この作品の主人公は前作『ケインとアベル』の主人公アベル・ロスノフスキの一人娘フロレンティナ・ロスノフスキ。彼女の生い立ち、結婚及…

構成は工夫しているが大味な『ケインとアベル』

ジェフリー・アーチャー(1940年生)の3作目の長編小説『ケインとアベル』(1981年、永井淳訳、新潮文庫)を読んだ。1906年4月の同日に生まれたという設定のヴワデク・コスキェヴィチとウィリアム・ケインの二人の男の人生が交錯する様を描いた長編で、作品タイ…

『レコード芸術』廃刊に時代の変化を思う

クラシック音楽の録音評を中心にした月刊誌『レコード芸術』(音楽之友社)が6月に休刊(実質廃刊)した。私は最近ようやくその最終号を入手したが、以前と比べて、かなり薄くなっている。 『レコード芸術』最終号 同誌は1951年創刊で71年の歴史があるが、1951年…

翻訳の出版スケジュールの連絡

昨日、古都の大学の出版担当者から『精神について』の出版スケジュールについて連絡があった。それによれば、今月末か遅くとも8月7日まで初校ゲラが私の手許に届くよう手配し、12月中旬に出版して書店に並ぶようにしたいということだ。4月の連絡では9月に出…

七夕の夜にジャズを聴く

昨日は七夕。若い友人を誘って御茶ノ水のジャズ・スポットnaruに行き、ピアノ・トリオの演奏を楽しんだ。 御茶ノ水で七夕のジャズを楽しんだ ピアノは松本茜さん、ベースは小川晋平さんで、ドラムはオーストラリアのミュージシャン、アンドリュー・ディクソ…

世田谷の歯医者に通い始める

先日、パンを食べていたら、パンにくっつくような感じで奥歯の詰め物が外れてしまった。他の病気と異なり歯の問題はほおっておいてもなおらないので治療に行くしかないのだが、今住んでる川崎市の家の近くにはなじみの歯医者がなく、どこに行ったらよいかわ…

読みながら電車を乗り過ごすほどおもしろい『大統領に知らせますか?』

『百万ドルをとり返せ!』に続いて、ジェフリー・アーチャー(1940年生)の2作目の小説『大統領に知らせますか?』(永井淳訳、新潮文庫)を読んだ。この作品には、オリジナル版(1977年)と新版(1987年)があり、私が読んだのは新版の方。巻末につけられた訳者付記に…

大どんでん返しにびっくりした『百万ドルをとり返せ!』

自分が参加している学会大会が終わったので、気分転換にジェフリー・アーチャー(1940年生)の小説『百万ドルをとり返せ!』(1976年、永井淳訳、新潮文庫)を読んだ。 人気作品なのでお読みになった方も多いとおもうが、アーチャーは元々イギリスの政治家で、幽…

某学会の大会に参加

6月17日(土)と18日(日)の二日間、文京区のT大学本郷キャンパスで、私が参加している某学会の大会が開かれ、私も出席してさまざまな報告を聴いた。 文京区の大学で某学会大会が開かれた。 対面での大会はここ数年コロナのために中止されており、今回は久しぶ…

人物描写の細やかさに圧倒される吉田秋生の『詩歌川百景』

吉田秋生のコミック『詩歌川(うたがわ)百景』(小学館)の第三巻が発売されたので、さっそく読んでみた。ただし第二巻が出てから一年以上たって、入り組んだ人物関係がよく分からなくなってしまったので、第一巻からまた読み直し(笑)。しかし結果から言えば、…

明快な解釈でおもしろかった読響のニールセン

昨日(5月31日)はサントリホールで、読売交響楽団の定期演奏会を聴いた。曲目はシベリウスの交響詩『エン・サガ』、シューマンのピアノ協奏曲、ニールセンの交響曲第5番。指揮は上岡敏之、シューマンのピアノ独奏はエリソ・ヴィルサラーゼ。 明快な解釈でなじ…

自然観察を人間観察に深めた『森の生活』

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817年~62年)の『森の生活(ウォールデン)』(1854年、飯田実訳、岩波文庫)を読んだ。あらためて説明する必要もない19世紀アメリカ文学の古典だ。 自然の中での2年間の生活を記した『森の生活』 ウォールデンは、マサチュー…

翻訳の表記の統一について、問い合わせ

今日は、『精神について』のなかのさまざまな表記の不統一をどうするかということについて、古都の大学の担当者から問い合わせがあった。 たとえば、「アキレス、アキレウス」「アポロ、アポロン」「ヴィーナス、ビーナス」「ヴェルサイユ、ベルサイユ」「オ…

移民問題をうまく料理した『ウイ、シェフ!』

昨日(21日)は新宿ピカデリーで、フランス映画『ウイ、シェフ!』(ルイ=ジュリアン・プティ監督)を観た。名前のとおり料理を題材としたコメディ映画だが、それに難民問題をからめてある。というか、実際には深刻な難民問題を映画にするということが前提にあっ…

翻訳が一段落

今日はアルバイトが休み。朝からふんばって、3月に着手した『ポーランドの政治システムについて』(仮題)の翻訳を、第6章「王政の主題について提案されたもろもろの法に関する省察」まで終えた。ここまでで作品全体の約4分の1の分量だ(枚数でいうと約120枚)。…

ポーランド問題の翻訳を約2割終える

3月にはじめた『ポーランドの政治システムについて』(フランス語の作品で、タイトルは仮題)の翻訳、ようやく第5章「国王の個人的資質からみた執行権について」まで終わった。この章の大きなテーマは、ポーランドの王政を選挙制から世襲制に変更する提案だ。…

恵比寿のビクターズで、すこし贅沢な夕食

最近は家で手作り料理を食べてばかりなので、ふだんとはおもむきをガラッと変えて、昨晩は、すこし贅沢に、友人たちと恵比寿にあるウェスティンホテル内のフレンチレストラン<ビクターズ>に行き、会食した。 友人たちと恵比寿のビクターズで夕食 いただいた…

新しい小径自転車が届く

ネットで注文していたミニベロ(小径 自転車)が届いた。私にとっては3代目の自転車だ。 新しい自転車が届いた!? 私が最初に自転車を購入したのは世田谷に住んでいた頃で、8年くらい前だろうか。世田谷は買い物も便利だし、あまり遠出もしなかったので、ふだん…