昨日(5月31日)はサントリホールで、読売交響楽団の定期演奏会を聴いた。曲目はシベリウスの交響詩『エン・サガ』、シューマンのピアノ協奏曲、ニールセンの交響曲第5番。指揮は上岡敏之、シューマンのピアノ独奏はエリソ・ヴィルサラーゼ。
メインはデンマークの作曲家ニールセン(1865年~1931年)の交響曲で、私はニールセンの交響曲を生演奏で聴いたことがなかったので、珍しいとおもって聴きに行った。この日演奏された第5番(1921年~22年作曲)は二楽章で構成された曲で、軍隊の行進を連想させる小太鼓の連打が印象的。小太鼓は初めステージ上で演奏されたが、後から、バック・ステージでこだまのように小さく演奏された。まったくなじみのない曲だが、上岡(コペンハーゲン・フィル首席指揮者)の解釈はとても明快で分かりやすかった。また読売交響楽団も、上岡の熱のこもった要請にこたえた力演だった。
シューマンのピアノ協奏曲も、CDではよく聴くのだが、生で聴くのは今回が初めて。ステージを上から観て、シューマンの曲はこんなにオーケストラの編成(特に管楽器)が少なかったのかと、ちょっとびっくりした。ソリストのヴィルサラーゼはジョージア生まれの巨匠という触れ込みだったが、私は名前すら知らない未知の存在。ちょっと調べてみたら、ポリーニ、バレンボイムと同じ年の生まれで、今年80歳とのこと。ルバートの多いどちらかと言えばロマンチックな解釈で、でもシューマンだからそれでいいかなとおもしろく聴いた。