本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

佐藤賢一『新徴組』を読む

『新徴組』(佐藤賢一、新潮社、2010年)を読み終えた。幕末から明治にかけての江戸と東北を舞台にした歴史小説だ。 著者・佐藤賢一の庄内に対する思い入れが感じられる『新徴組』 はじめに新徴組について簡単に説明しておくと、幕末の江戸で、市中警備のため…

鎌倉で写真展を観る

昨日(11月23日)から、神奈川県立近代美術館鎌倉別館で写真展が始まったので、夕刻、同別館を訪問して作品を鑑賞してきた。 部分と全体が違うイメージで構成された不思議な写真の展覧会 今回の展覧会の写真家は、眼の前の対象をそのまま撮影するのではなく、…

『蓋棺 庄内藩は一度も官軍に負けなかった』を読む

『秋田・庄内 戊辰戦争』(郡 義武)に続いて、庄内史シリーズの一環として『蓋棺 庄内藩は一度も官軍に負けなかった』(茶屋二郎、ボイジャー、2014年)を読んだ。戊辰戦争の際に庄内藩の重役として軍事掛を務め、戦後の明治初期には庄内地方復興と対外的な折衝…

今後の年金を相談

本日は、寓居の近くにある街角の年金相談センターに行き、今後の年金の相談をしてきた。というのも、現在の私のアルバイトが来年3月で打ち切りなので、それ以降の生活を考えると、受給できる金額を早目に確認しておいた方がいいとおもったからだ。 近くの相…

がっかりした『マイスタージンガー』公演

昨日は新国立劇場でのワーグナー『ニュルンベルクのマイスタージンガー』新演出公演の初日だったので、楽しみにして行ってきたが、失望した。 この公演、そもそも昨年新国立劇場と東京文化会館の初の共同企画として制作されたもので、去年の両公演はコロナで…

『秋田・庄内 戊辰戦争』を読む

『秋田・庄内 戊辰戦争』(郡 義武、新人物往来社、2001年)を読み終えた。東北地方と越後の諸藩が奥羽越列藩同盟を結成して官軍と戦った戊辰戦争(1868年<慶応四年/明治元年>)の際の庄内藩の戦闘をたどった実録作品だ。 戊辰戦争で、庄内軍は北斗七星の旗のも…

江戸時代のロシア漂流記『おろしあ国酔夢譚』

DVDで映画『おろしや国酔夢譚』(佐藤純彌監督、1992年)を観た。1782年(天明二年)に神昌丸という船で伊勢から江戸に米を輸送する途中、嵐にあってアリューシャン列島に漂着し、苦労の末1792年(寛政四年)にロシア船で帰国した船乗り大黒屋光太夫ら一行の異国体…

次の仕事のことを考えると、もらった柿も複雑な味

今日、私のアルバイト先の同僚女性から柿をもらった。私の故郷・庄内地方の特産・庄内柿だ。実はこの同僚(アルバイトの先輩でもあるのだが)は、休憩時間に話をしたら酒田市出身と分かり、それ以来、同じ庄内地方出身ということで仲良くしている(私は隣の鶴岡…

『竜は動かず 奥羽越列藩同盟顛末』を読む

『奥羽越列藩同盟 東日本政府樹立の夢』(星 亮一)を受けて、この本のなかに出てきた仙台藩士・玉虫左太夫を主人公とする歴史小説『竜は動かず 奥羽越列藩同盟顛末』(上田秀人、講談社文庫、2019年)を読んでみた。 幕末の仙台藩士が主人公の『竜は動かず』 玉…