2023-01-01から1年間の記事一覧
このところ、(18世紀)フランスの司法制度に関する本をたくさん読んだので、昨晩は、ちょっと視点をずらしてこの問題を考えてみようと、『12人の怒れる男』(1957年、シドニー・ルメット監督)のDVDを鑑賞した。いわずと知れた陪審員制度をテーマとしたアメリカ…
宮崎揚弘の『フランスの法服貴族 18世紀トゥルーズの社会史』(同文館、1994年)を読んだ。フランス革命前のアンシャン・レジーム(旧体制)期の地方都市トゥルーズの司法官の実態を探った地味な労作だ。 フランス旧体制下の法服貴族へのレクイエム 最初に、本書…
年末にいろいろな本を購入して乱雑になってしまったので、とりあえずメインの本棚を整理した。 寓居の本棚は、いわゆる図書館の分類法にしたがったものではなく、用途や使いやすさを考えながら、自分なりに配置している。たとえばさまざまな著者は、アイウエ…
アンドレ・モルレ(1727年~1818年)の回想録『18世紀とフランス革命の回想』(鈴木峯子訳、国書刊行会、1997年)を読んだ。モルレは、日本ではほとんど知られていない(そしておそらくフランスでも)18世紀の思想家、文筆家、翻訳者。リヨンの貧しい商人の家に生…
今日は、自宅で静かにクリスマス・イヴ・イヴの夜を過ごした。 クリスマスのセッティング とりあえず、昼過ぎから牛肉を赤ワインや野菜などと一緒に煮込む。 時間をかけて牛肉を煮込む 前菜は、自分でつくると大変なので、スーパーで売っている市販のものを…
昨日は水道橋の画廊に写真展を観に行き、その帰りに、画廊の近くの中華料理店<粤港美食>にふらっと入ってみたが、これが大正解のとてもおいしい店だった。<粤(えつ)>というのは広東のことで、手ごろな価格で本場の料理が味わえるためだろう、店内は中国人の…
石井三記の『18世紀フランスの法と正義』(名古屋大学出版会、1999年)を読んだ。法や正義について論じた抽象的な著作かと想像し、それはそれでいいやと思って購入したのだが、実際には非常に具体的な題材を取り上げており、よい意味で想像を裏切られた。 18世…
佐藤賢一の『かの名はポンパドール』(世界文化社、2013年)を読んだ。もちろん、ルイ15世の寵姫ポンパドゥール侯爵夫人(1721年~64年)の伝記を題材にした歴史小説だ。 直前にミットフォードによるノンフィクションの伝記『ポンパドゥール侯爵夫人』(邦訳:柴田…
井奥陽子の『近代美学入門』(ちくま新書、2023年)を読んだ。 内容は「芸術――技術から芸術へ」、「芸術家――職人から独創的な天才へ」「美――均整のとれたものから各人が感じるものへ」「崇高――恐ろしい大自然から心を高揚させる大自然へ」「ピクチャレスク――荒…
『精神について』の翻訳校正が一段落したので、昨日は自宅に友人をお招きして、ささやかな食事会を開いた。メインの料理は手づくりの仔羊肉の煮込み。飲み物は解禁されたばかりのボージョレ・ヌーヴォーなど。食事や会話だけでなく、料理をつくるのも校正終…
『精神について』の翻訳一次校正終了後の第一作目として、ポンパドゥール侯爵夫人(1721年~64年)の伝記『ポンパドゥール侯爵夫人』(ナンシー・ミットフォード、1954年、邦訳:柴田都志子、東京書籍、2003年)を読んだ。ポンパドゥール侯爵夫人は、言わずと知れ…
11月第3木曜日は、ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日。毎年この日を楽しみにしているのだが、昨日は、アルバイトの帰りにスーパーでボージョレと総菜を買ってきて、寓居でささやかに、ボージョレ解禁と『精神について』の翻訳一次校正終了を祝った。 待ちに待…
一昨日(16日)は、寓居の向かいに住んでいるクリスティーナさんのヴァイオリン・リサイタルがあったので、大倉山記念館ホールに行ってコンサートを聴いた。 コンサートは趣のある洋館で開催された 会場となった大倉山記念館ホールは、昭和7年(1932年)に創建さ…
先ほどようやく、『精神について』の一次校正が終わり、校正したページを共訳者に送り、その旨を出版社の担当に連絡した。 翻訳の一次校正がようやく終了 前回の投稿で、校正方針の迷いについて書いたが、結局、<作品解説>は共訳者が自分の責任で書いている…
『精神について』の一次校正、残りは<作品解説>と<参考文献リスト>のみで、20頁を切っているのだが、なかなか終わらない。というか、10日間ほど作業がストップしている。 方針が決まらず、校正がなかなか終わらない!? というのも、この<作品解説>は共訳者が…
『精神について』の一次校正も残り100頁を切り、もうすぐ終わり。昨日は、朝食と夕食をつくった他は、一日中家で校正をしていた。 『精神について』の一次校正も100頁を切った さて、昨日校正していたなかに、「Quel homme … ne préféreroit pas la palme de…
今日は一日中翻訳の校正をしていたので、夕食は、さっとつくれる<手抜き風パエリア>にした。 どこが手抜き風かと言えば、要するに、近所のスーパーであたためればすぐに食べれる出来合いのパエリアを買ってきて、ただしそれだと具材が少なくてさみしいので、…
本日は日曜日だが、作業が遅れているので、今日も『精神について』の校正。今校正しているのは第四篇のなかの「繊細な精神と強い精神について」という章で、その終わりにカルト―師(abbé Cartaut)という人物の文章からの引用がある。ゲラでこの人物についての…
10月17日(火)は、サントリーホールで読売日本交響楽団の定期演奏会を聴いた。曲目はヒンデミットの『主題と変奏<4つの気質>』とアイスラーの『ドイツ交響曲』。目玉は2曲目の『ドイツ交響曲』で、当日が日本初演だ。 10月17日、アイスラーの『ドイツ交響曲』…
10月3日(火)、広島・京都旅行の最終日だ。 進々堂のモーニングで腹ごしらえ この日はまずホテル近くの東洞院にある京都のパン屋・進々堂のモーニングで腹ごしらえ。ホテルモントレに泊まり、進々堂のモーニングを食べると、「ああ、京都に来たなあ」という気…
京都の宿泊先は、烏丸六角のホテルモントレ。このホテル、豪華というよりはシックな感じで宿泊料も比較的安いので、私はとても好きなのだが、ここ数年外国からの観光客が増えたせいかまったく予約できず、投宿するのは久しぶり。 https://www.hotelmonterey.…
原爆ドームを見たあとは、ドーム前の駅から広島電鉄の市街電車で宮島口に向かった。 フェリーで宮島に向かった ここでフェリーに乗り換えると、すぐに宮島に着いた。しかし宮島に着くと、連れはここまでの移動で疲れたというので、フェリーの発着所で待って…
10月2日(月)、旅行を開始して3日目、リーガロイヤルホテル客室の窓から眺めると広島は好天だ。 リーガロイヤルホテルの客室窓から見た広島市内 この日はっきりした予定は特に立てていなかったのだが、広島に来たのが初めてなので、原爆ドームと宮島だけはな…
10月1日(日)、いよいよ展覧会オープンだ。瀬戸内海の朝焼けを見ながらさわやかに目を覚ましたのだが、良かったのはここまで。洗面で蛇口をひねっても水が出ず、問い合わせてみると、宿泊施設や美術館を含む一帯がすべて断水しているという。 瀬戸内海の朝焼…
昨日、広島~京都の旅行から戻った。3泊4日の旅程で、私としてはまあ大旅行だ。その様子を、何回かに分けて、ご報告してみようとおもう。 9月30日(土)出発。今回の旅行の主役は某美術館の展覧会出展者で、私はその案内役のような感じだ。ただその出展者が高…
明日(10月1日)から広島県の某美術館である展覧会が開催されることになり、私もその準備作業にかかわったので、開催に立ち会うため、今日から広島に行くことになった。広島に行くのは初めてで、今から楽しみだ。 久々の旅行で楽しみ また、広島に行った帰りに…
今月は、『精神について』の大量の校正をかかえてそれだけでも大変だったのだが、それに加えて、美術関係で、ある展覧会の臨時の仕事が入り、両方をこなすのに四苦八苦した。校正作業はかなりの集中が必要なのだが、展覧会の方は、随時返信待ちの連絡が入る…
今日は新宿にある私のアルバイト先に、10月から出勤日を減らして欲しいと申し入れた。私の現在の出勤は週4日、それを週3日にして欲しいという申し入れだ。月4万円程度の減収になるので痛いのだが、今かかえている自分の翻訳の校正をとどこおりなく進めようと…
8月末、古都の大学から『精神について(仮題)』の初校ゲラが届いた。かなり厚くなるのは翻訳段階から分かっていたのだが、届いたゲラは750頁もある!? 7月に大学から送られてきたメールでは、7月末か8月7日までに初校を出力とあったので、作業がかなり遅れてい…
南アフリカの球根植物キルタンサス(Cyrtanthus)の一番花が開花した。 キルタンサスの一番花が咲いた 咲いたのは<パッショネイト・キング>という名の園芸品種。花は、濃いオレンジ~赤の強烈な色だが、形はわりとすっきりしている。今日はまだ最初の花が咲き…