本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

2023-07-16から1日間の記事一覧

構成は工夫しているが大味な『ケインとアベル』

ジェフリー・アーチャー(1940年生)の3作目の長編小説『ケインとアベル』(1981年、永井淳訳、新潮文庫)を読んだ。1906年4月の同日に生まれたという設定のヴワデク・コスキェヴィチとウィリアム・ケインの二人の男の人生が交錯する様を描いた長編で、作品タイ…

『レコード芸術』廃刊に時代の変化を思う

クラシック音楽の録音評を中心にした月刊誌『レコード芸術』(音楽之友社)が6月に休刊(実質廃刊)した。私は最近ようやくその最終号を入手したが、以前と比べて、かなり薄くなっている。 『レコード芸術』最終号 同誌は1951年創刊で71年の歴史があるが、1951年…