10月1日(日)、いよいよ展覧会オープンだ。瀬戸内海の朝焼けを見ながらさわやかに目を覚ましたのだが、良かったのはここまで。洗面で蛇口をひねっても水が出ず、問い合わせてみると、宿泊施設や美術館を含む一帯がすべて断水しているという。
朝食はなんとか美術館のフレンチレストランで出してもらい、はらはらしながら展覧会オープンを待つ。美術館の方では、来館者に、断水のためトイレが使えないと説明している。
定刻になってともかく展覧会をオープンし、オープン記念のトークイベント、新聞社の取材対応、サイン会と一連の行事をこなしたらもうお昼を過ぎている。断水というトラブルがあったものの、展覧会そのものは来館者におおむね好評で、準備した関連本もよく売れた。
とはいえ断水はまだ続いており、美術館では昼食がとれない。このため、美術館の配慮で宮島行のフェリー発着所まで移動し、<宮島鮨 まいもん>というイタリアンと寿司をミックスした店で、瀬戸内海と宮島を見ながら昼食をとることになった。
この店はメニューの組み合わせがとてもしゃれていて、展覧会のイベントが順調に済んだので、気を許して、勧められるままにスプマンテをいただいた。魚介類をつかった前菜、パスタ、寿司と、料理はすべてとてもおいしかった。
その後いったん美術館に戻り、荷物をまとめて広島市内のリーガロイヤルホテルに移動。
ここで今度は広島に住んでいる古い友人と落ち合ったが、日曜日の広島は、たいがいの店が休みなので、ホテル内の和食の店<鯉城>で夕食をとることにした。
やむなく選んだ店とはいえ、ここの料理も大変おいしく、また料理に合わせて友人が勧めるままに<雨後の月><賀茂泉>と、広島の名酒を飲めたので大満足。展覧会が無事にスタートしたので、くつろいだ夕食になった。