本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

2021-01-01から1年間の記事一覧

日本の時代史~『享保改革と社会変容』を読む

最近、江戸時代の歴史に関する本をいろいろ読んでいる。 というのは、一昨年の8月から3度引越しをしたために寓居の荷物、なかでもすぐに読まない本は段ボール箱に詰められたままになっていて、どこに何があるのか自分でもわけがわからなくなっていたのだが(…

親しい友人たちと家で会食

コロナ・ウィルスがこれだけ広がると、外のレストランではなかなか食事ができない。ということで、昨日は寓居に親しい友人たちを招き、うちわの食事会で憂さ晴らしをした。集まったのは、20代、30代、60代(私)、70代の4人。世代も育った背景もそれぞれ違うが…

Amazonで鈴虫が届く

Amazonに注文した鈴虫が届いた。生物だけに、いったいどんな状態で配送されてくるのかすこし不安だったが、共食いしないようメスとオスを別のパックに入れたうえで、配送中のダメージをおさえるためクール便になっていた。さっそくケースを開けて様子をみた…

近所のカジュアル・フレンチで夕食

緊急事態のなかではあるが、今日は、考え事も仕事もせずのんびりしたかったので、午後、まずは寓居の近くの映画館に行きディズニーの新作映画『ジャングル・クルーズ』を鑑賞。その後、映画館から徒歩3分ほどの距離にあるカジュアル・フレンチ「ダイニンク旬…

夏目漱石最後の作品『明暗』を読む

『道草』に続いて、夏目漱石(1867年<慶応三年>~1916年<大正五年>)の最後の小説『明暗』(1916年<大正五年>)を読んだ。病気のためについに完成させることができず、未完に終わった大作だ。 物語は、結婚したばかりの津田とお延という夫婦を中心に展開する。新…

夏目漱石『道草』を読む

夏目漱石(1867年<慶応三年>~1916年<大正五年>)の晩年の作品『道草』(1915年<大正四年>)を読んだ。私にとって久しぶりの日本文学、久しぶりの漱石だ。 この作品は漱石の自伝風の物語で、主人公の健三は漱石自身、細君のお住は夏目鏡子夫人をモデルにしている…

ケルアック『オン・ザ・ロード(路上)』を読む

アメリカで第二次世界大戦後に登場したビート・ジェネレーション文学の代表作の一つとされる『オン・ザ・ロード』(青山南訳、河出文庫)を読んだ。著者はジャック・ケルアック(1922年~69年)、アメリカでの出版は1957年。この作品、最初は『路上』という邦題…

鶏手羽元のトマト煮込みをつくる

関東地方は今日から梅雨明け。暑さに負けないよう、本日は得意料理の鶏手羽元のトマト煮込みをつくってみた。煮込むときに庭のローズマリーを少し入れたのだが、トマト煮込みとの相性は今一つなので、オレガノも栽培してみたくなった(笑)。 ちなみに、私のつ…

命日の雑感

友人の命日、いろいろなことを考えました 思ひ出づる折りたく柴の夕煙 むせぶもうれし忘れがたみに 昨日は、38歳で自ら命を断った友人Y君の命日だった。彼が自分で選んだことは仕方がないとあきらめつつ、話し相手がいない寂しさはどうしようもない。しかし…

ボールドウィン『ビール・ストリートの恋人たち』を読む

アメリカの黒人作家ジェイムズ・ボールドウィン(1924年~87年)の小説『ビール・ストリートの恋人たち』(1974年、川副智子訳、早川書房)を読んだ。ボールドウィンの5番目の小説で、彼としては晩年の作品。原題は『If Beale Street could talk』で、「もしビー…

ボールドウィン『ジョヴァンニの部屋』を読む

アメリカの黒人作家ジェイムズ・ボールドウィン(1924年~87年)の2作目の長編小説『ジョヴァンニの部屋』(1956年、大橋吉之輔訳、白水社)を読んだ、パリを舞台にした恋愛小説だ。ただし恋愛といっても男女関係よりも男同士の同性愛が主要なテーマ。 主人公は…

ボールドウィン『山にのぼりて告げよ』を読む

アメリカの黒人作家ジェイムズ・ボールドウィン(1924年~87年、生年はカポーティと同じ)の最初の長編小説『山にのぼりて告げよ』(1953年刊、斎藤数衛訳、早川書房)を読み終えた。邦訳は1961年に出版されてそのまま絶版になっており、日本での知名度は今一つ…

友人がまた一人逝く

今月中旬に、歌人・小説家・評論家のSさんが亡くなったという連絡があった。 Sさんとは、20代から40年以上の付き合いで、日本の古典文学や歌舞伎のことなど、いろいろ教えていただいた。 10年くらい前、東京での暮らしは家賃や生活費が高くて大変ということ…

ドライサー『アメリカの悲劇』を読む

アメリカの小説家セオドア・ドライサー(1871年~1945年)の『アメリカの悲劇』(1925年、大久保康雄訳、新潮文庫)を読んだ。ドライサーの代表作であると同時にアメリカ自然主義文学の傑作とされる作品だ。 この作品、ともかく叙述があまりにも平坦でだらだらし…

翻訳作業が一段落

1月中旬からフランス18世紀の政治論の翻訳に取り組んでいたが、GWの時間をつかって、ようやくその作業が一段落した。 この作品は、18世紀のポーランドの政治改革をめぐる論議をテーマとするもので、この時代、ポーランドはロシア、プロイセン、オーストリア…

ロムレアの一番花が開花

ロムレア・アトランドラの一番花と19年に播いた小株(右) アヤメ科植物ロムレアの一番花が開花した。咲いたのは「ロムレア・アトランドラ(Romulea atrandra)」で、花の直径は2cmほどだがとてもよく目立つ。自生地は、南アフリカの西ケープから南東ケープにか…

女優Eさんの夢をみる

昨晩は、女優Eさんの夢をみた。彼女が何かの芝居に出ていて、そのリハーサルを観に行くというような夢だった。 私がEさんを知ったのはかなり古く、共通の友人をとおして20年以上前に紹介してもらったのだが、別世界の人というイメージが強く、それからずっと…

小さなシラーが開花

コーカサス地方原産のシラー・ミッシェンコアナ シラー・ミッシェンコアナ(Scilla mischtschenkoana)が開花した。直径2cmほどの小さな花が、地面すれすれに固まって咲いている。 シラーはキジカクシ科の植物で、分布はかなり幅広い。属名は「スキラ」と読ま…

春咲きの小さなコルチカムが開花

東欧原産の小さなコルチカムが開花 ここ数日の暖かさに誘われてコルチクム・フンガリクム(Colchicum hungaricum)の一亜種「ヴェレビト・スター」が開花した。 コルチクムは、和名がイヌサフランで、園芸では英語風に読んだコルチカムとして知られている。か…

アマゾンから参考文献が届く

先日アマゾンに注文したフランスの思想家シモン=ニコラ=アンリ・ランゲ(1736年~94年)の著作『現在の北方問題、とりわけポーランドの問題についての政治的・哲学的考察』(1773年)がさっそく届いたので、その内容をパラパラと眺めている。当時のヨーロッパで…

ポーランド史関係の本が届く

ポーランド関係の本を翻訳するために、アマゾンに日本語で読めるポーランド史の本を注文したところ、さっそく届いた。1冊目は白木太一『近世ポーランド「共和国の再建 四年議会と五月三日憲法への道』(彩流社、2005年)、もう1冊は岡上理穂『中欧の不死鳥 ポ…

新しい翻訳に着手

遅まきながら、明けましておめでとうございます。本年も小ブログをよろしくお願いします。 さて、年末からシオドア・ドライザーの『アメリカの悲劇』を読んでいるのだが、これがまったくおもしろくない(笑)。全体の4分の1ほどまで読んだところで、さっぱり先…