本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

春咲きの小さなコルチカムが開花

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東欧原産の小さなコルチカムが開花


ここ数日の暖かさに誘われてコルチクム・フンガリクム(Colchicum hungaricum)の一亜種「ヴェレビト・スター」が開花した。

コルチクムは、和名がイヌサフランで、園芸では英語風に読んだコルチカムとして知られている。かつては形態からユリ科に分類されていたが、遺伝子解析が進むにつれて、イヌサフラン科として独立したグループとして扱われている。学名のコルチクムは、黒海沿岸のグルジア(ジョージア)に栄えていた王国「コルキス」に由来し、黒海沿岸や中東地域からヨーロッパの地中海沿岸地域に分布している。また花の形はサフランに似ているが、サフランはアヤメ科で系統が異なる。

コルチクムには大きく分けて秋咲きと春咲きがあり、秋咲きはグループは、季節になると水を与えなくても開花することで有名。

コルチクム・フンガリクムは種小名が示すようにハンガリーなどの中欧・東欧に分布し、なかでもこのヴェレビト・スターは、クロアチアのヴェレビト山脈が原産地。亜種の名前は、「ヴェレビトの星」ということなのだろう。日照に応じて開いたり閉じたりする。

花弁は直径2cmほど、基部は癒合して細い管状になっている。花そのものは小さくてかわいいが、球根はコルヒチンと呼ばれる猛毒を含むので、要注意。日照に応じて開いたり閉じたりする。