本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

2025-03-01から1ヶ月間の記事一覧

文学論と人形論が合体した大島真寿美の『渦』

大島真寿美氏の小説『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』(文春文庫、2021年、以下『渦』と略記)を読んだ。作品は、江戸時代中期の人形浄瑠璃台本作者・近松半二(享保十年<1725年>~天明三年<1783年>)の生涯を描いた伝記小説。 文学論と人形論が合体した『渦』 『渦…

渡辺浩『近世日本社会と宋学』を読む

渡辺浩氏の『近世日本社会と宋学<増補新装版>』(東京大学出版会、2010年)を読んだ。徳川時代前期の宋学(朱子学)の受容を、個々の儒学者のテクストよりも、むしろ同時代の社会状況の分析に力点をおいて考察した研究書である。結論からいうと、通常、徳川時代…

本棚を整理してちょっとだけいい気分

今日はアルバイトが休み。自治会の役員引継ぎに向けてやらなくてはならない作業が山積みで頭が痛いのだが、気分転換に、乱雑になっていた本棚を整理した。去年はあまりにもあわただしくてまったく本の整理ができず、新しく購入した本は適当な位置に差し込ん…

モラエア・トリペターラが満開になる

南アフリカのケープ地方の海岸部から内陸まで、比較的広い地域に自生しているアヤメ科の球根植物モラエア・トリペターラ(Moraea tripetala)が満開になった。 モラエア・トリペターラが満開になった 花茎の長さは約30cm、花の直径は約5cm。花はアヤメに似た形…

薄い緑色のラケナリア・ヴァンジリアエが開花

南アフリカのケープタウン近郊の限られた地域に自生しているキジカクシ科の小型球根植物ラケナリア・ヴァンジリアエ(Lachenalia vanzyliae)が咲いた。薄い緑色で神秘的な感じのする植物で、釣鐘型で下を向いた花が1本の花茎に房のようについている。個々の花…

コドノリザ・アズレアが開花

南アフリカの南西ケープ地方に自生するアヤメ科の小型球根植物コドノリザ・アズレア(Codonorhiza azurea)が開花した。花色は、名前(azurea)のとおり、紺から青に近い鮮やかな色。花は6枚の花弁が均一の星型。花の径は約2.5cm。花弁の基部は融合しているが、…

自治会役員の引継会

本日は、地元小学校の空いている教室を借りて、自治会役員の引継ぎ会があった。それぞれの担当地区から選ばれた新役員と現役員が初めて顔を合わせ、新役員の業務分担を決めて、新役員にその内容を説明する集会だ。 地元の小学校で自治会役員の引継ぎ会を行っ…

江戸時代の蝦夷地探検記『六つの村を越えて髭をなびかせる者』

西條奈加氏の『六つの村を越えて髭をなびかせる者』(PHP研究所、2022年)を読んだ。天明五年(1785年)から同七年(1787年)までの徳川幕府調査隊による蝦夷地探検を、普請役・青島俊蔵の竿取として同行した最上徳内(1754年~1836年)の視点から描いた小説だ。 江…

日本最初の北海道探検の経緯をまとめた『赤蝦夷風説考』

<北海道開拓秘史>の副題をもつ『赤蝦夷風説考』(教育社、1979年)を読んだ。 この本は、天明年間に書かれた蝦夷地(北海道)探検関連の三つの冊子『赤蝦夷風説考』(工藤平助)、『蝦夷拾遺』(佐藤玄六郎)、『蝦夷地一件』(編纂者不明)をまとめ、井上隆明氏が現代…

庭の沈丁花が咲き、早春を実感

今日は春分の日。昨日の南関東は時ならぬ雪でとても寒い日だったが、一転して今日はおだやかな好天だ。 寒さから一転、穏やかな春分の日 まだまだ休眠中の植物が多い裏庭だが、いちはやく沈丁花(ジンチョウゲ)が開花した。心地よい香りを周囲に漂わせ、早春…

『ケンペル 礼節の国に来たりて』を読む

ベアトリス・M・ボダルト=ベイリーの『ケンペル 礼節の国に来たりて』(ミネルヴァ書房、2009年、中直一訳)を読んだ。元禄三年(1690年)から元禄五年(1692年)までオランダ東インド会社の医師として日本に滞在し、『日本誌』をとおしてヨーロッパに鎖国中の日本…

ラケナリア・ムタビリスが開花

ラケナリア・ムタビリス(Lachenalia mutabilis)が開花した。 紫と黄色の配色が美しいラケナリア・ムタビリス 南アフリカ西部の大西洋岸から内陸にかけて、広く自生しているキジカクシ科の小球根植物。種小名のmutabilisは変化に富むという意味だが、分布地域…

フェルトハイミア・ブラクテアータが開花

フェルトハイミア・カペンシス(Veltheimia bracteata) が開花した。 フェルトハイミア・ブラクテアータが開花 この植物は、数年前に球根を入手して育てていたのだが、秋になると葉が伸びてくるだけで、これまでまったく咲かなかった。今期は、夏にまったく水…

翻訳書の批評会で大阪に行く⑪ーー旅行の締めは通天閣

大阪旅行の締めは、やはりなんといっても通天閣だ。 大坂旅行の締めは通天閣 とはいえ、いろいろ記憶をたどってみたのだが、何度か大阪に来ているというのに、私には通天閣に昇った記憶がまったくない。これまではたぶん、「いつでも昇れる」くらいの気持ち…

翻訳書の批評会で大阪に行く⑩ーー海遊館で生物たちの神秘に触れる

天満橋から心斎橋に移動して、大丸でお土産を購入し、次なる目的地は世界有数の巨大な水族館<海遊館>だ。 海遊館に近づくと、まず大観覧車が見えてきた 海遊館の最寄り駅である地下鉄・中央線の大阪港駅で降りてしばらく歩くと、まず隣にあるテーマパークの…

翻訳書の批評会で大阪に行く⑨ーー天満橋の割烹で昼食

アクアライナーでの大川遊覧が終わったのが11時半。乗船場・八軒家浜船着場は、地下鉄谷町線・天満橋駅に隣接しているので、天満橋で昼食をとることにした。選んだ店は「吉安」という割烹(大阪市中央区船越町 1-6-1)だ。 天満橋の割烹「吉安」で昼食 この店…

翻訳書の批評会で大阪に行く⑧ーー大川をクルージング

去年6月に大阪を訪問したとき、中之島付近をあちらこちらと散策して、大阪は水の都だと実感したのだが、今回はその水の都を満喫するため、水上バス・アクアライナーに乗って大川(旧淀川)を周遊することにした。 アクアライナーで大川を周遊 大川周遊の水上バ…

翻訳書の批評会で大阪に行く⑦ーー堂島でスペイン料理を満喫

心斎橋から梅田に近い堂島に移動し、アマルール(大阪市北区堂島 2-1-16、フジタ東洋紡ビル 1F)というレストランで夕食をとった。 堂島のスペイン料理店「アマルール」 前日の夕食が和食だったので、この日の夕食は洋食にしようとまず最初に決めて、ネットで…

翻訳書の批評会で大阪に行く⑥ーー法善寺横丁を散策

合評会をぶじに終えるといったんホテルに戻り、食べ残したパンをかじりながら一息入れた。気軽なセーターに着替えると、今度は大阪の街並み見物に出発。今回、私が一番行ってみたかったのは、道頓堀と法善寺横丁だ。 わが心のルーツ法善寺横丁 ご存知の方も…