少し前に、フェラーリア・フェラリオーラ(Farraria ferrariola)の蕾が膨らんできたという記事を書いたが、そのフェラリオーラがようやく開花した。前の記事と重なる部分もあるが、この植物の性質等は不明の点も多いので、あらためてまとめてみる。
まずフェラーリア属は、南アフリカに自生するアヤメ科の球根植物。そのなかでフェラーリア・フェラリオーラは、南アフリカ西海岸の砂地に生育している。
花は6枚の花弁が星形に開く。ただし寓居のフェラリオーラでは3枚の花弁が大きく、他の3枚は小さくて目立たない。花の直径は約3cm。他のフェラーリア同様、花弁の縁は波打って縁飾りのようになっている。また花弁には、これも他のフェラーリアと同じように斑点がある。
花色はクリームがかった薄い黄緑色。花弁の縁は画像のように薄紫で、なんとも微妙なグラデーション。色といい形といい、ほかにちょっとない不思議な幻想的植物だ。
草丈は約40cm。莢のようになったやや太い葉のあいだから突き出すようにして花が顔を出している。また、フェラーリア・クリスパは地面から直接葉が伸び、目立った茎がないが、フェラーリア・フェラリオーラは、細長い茎に葉や花がつく。
なお、フェラーリアは園芸でもそれほど普及していないので、フェラーリア・フェラリオーラは、<フェラリア・フェラリオラ>と日本語表記されることもある。