昨日は、先日に続いて、読売日本交響楽団のコンサートに行ってきた。曲目は黛敏郎の曼荼羅交響曲とマーラーの交響曲第六番「悲劇的」。指揮は山田和樹。会場はミューザ川崎シンフォニーホール。
曼荼羅交響曲を聴くのは今回が初めて。名前のとおり密教の曼荼羅を意識した曲とのことで、楽器編成もピアノ、チェレスタ、ハープを真ん中にして弦楽器はそれを挟むように左右2群に配置。パーカッションを多用して独特の響きを構築していた。
マーラーの第六交響曲を実演で聴くのはこれが2回目。前回は2016年の日本フィルハーモニー管弦楽団のコンサートで、指揮は前回も山田和樹。このときはマーラーの番号付き交響曲を3曲ずつ3年かかりで演奏するという企画の一環だった。そのときから約7年経って印象も薄れ、単純な比較はできないが、山田のなかにはマーラーの音楽がさらに深く浸透しているのだろう。マーラー自身の歌曲集『亡き子をしのぶ歌』を引用した第3楽章が丁寧に歌い上げられ、切々と身に染みた。
マーラーの複雑なテクスチュアを織り上げていくということで、オーケストラ自体も、先日のラフマニノフとチャイコフスキーを組み合わせたコンサートよりも熱が入っているように感じられた。