南アフリカに自生しているアヤメ科球根植物スパラクシス・メテレルカンピアエ(Sparaxis metelerkampiae)が開花した。自生地は、北ケープ、西ケープなど。
草丈は約20cmで、花のサイズは約3cm。花弁は6枚で、花色は紫、形は左右対称。花弁は上方の1枚が大きく、下方の3枚は小さく基部に白い斑が入る。花弁全体の基部は癒合して細い管状になっている。
葉はやや幅広い。
スパラクシスという属名は、ギリシア語の<スパラッソ>に由来し、苞葉が裂けていることを表す。
このスパラクシス・メテレルカンピアエは、かつてはシノティア属(Synnotia)に分類されていたが、現在は、旧シノティア属全体がスパラクシス属に統合されている。アヤメ科のなかでは、イクシア属と近縁。
旧シノティア属の種の花弁が不均一で左右対称なのに対し、旧スパラクシス属の種の花弁は均一で花の形は全体が放射状。また旧シノティア属の花の形はスミレに似ているというので、<アフリカ・スミレ>という別称もある。<metelerkampiae>という種小名の由来は不明。この種は<variegata>と混同されることもある。