小さな球根植物ラケナリア・ヴァンジリアエ(Lachenalia vanzyliae)が咲き始めた。南アフリカ、西ケープ州のやや内陸部に自生しているキジカクシ科の植物だ。花はやや緑がかった白色で、下向きの花が1本の花茎に房状に咲く。葉はやや幅広く、横に広がる。葉には茶色い斑が入る。草丈は約15cm。
この種は分類が難しく、かつてはラケナリア・アロイデスの変種と見なされていたこともある。またラケナリア・トゥンベルギイともよく似ている。ラ・アロイデス、ラ・トゥンベルギイとは、花色(いずれも黄色~オレンジがかった色)や自生地が異なる。種小名は、この種を採集・栽培して紹介したファン・ジル夫人(Mrs. A. van Zyl)にちなむ。
栽培は容易で分球してよく増える。種の採集も容易で、種から次世代を育てることもできる。葉が横に広がるので、球根は少し間隔をあけて植えた方がよい。