ヒガンバナ科の植物プロイフィス・アンボイネンシス(Proiphys amboinensis)の葉がぐんぐん成長している。この植物は、ヒガンバナ科としては珍しく、タイ・インドネシアなどの東南アジアからオーストラリア北部にかけて自生。種小名のアンボイネンシスは、インドネシアのアンボン島にちなむ。
他の多くのヒガンバナ科植物と同じように、乾季を球根のまま過ごし、雨季になると開花しその後に葉を伸ばすという成育サイクルのようだが、自生地の雨季と乾季のサイクルそのものがよく分からない。一般的なイメージとして、東南アジアでは一年中降雨があるのではないかという気がするのだが、それだとおそらくこの植物は生育できないのだろう。ウィキペディアで調べてみるとクリスマス頃に開花という情報が載っているのだが、現地と日本のクリスマスの気候がまったく違うので参考にならない。結局、ネットで他の情報を検索すると、日本では初夏に開花とあり、それがこの植物の栽培に合っているのだろう。
寓居では、鉢植えのままヴェランダに放置しておいたところ、梅雨の雨が文字通り呼び水となり、発芽がはじまった。花は咲かなかったが、今年は初めての栽培なので、開花サイクルが乱れているのかもしれない。
葉の形は多くのヒガンバナ科植物と異なり丸みを帯びているが、すべて球根の付けねから出るところは、ヒガンバナ科の特徴と合致している。
来年の開花を期待して、このまましばらく葉の成長を楽しむことにしよう。