本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

原種グラジオラスが成長

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寒さのなかで、南アフリカ原産のアヤメ科植物グラジオラス(Giadiolus、グラディオルス)が順調に成長している。グラジオラスというと、一般的には夏にカラフルな花を咲かせる園芸植物のイメージが強いとおもうが、原種は南アフリカからヨーロッパにかけて広く分布しており、気候の関係で、水仙やチューリップなどと同様、秋に芽を出して春に開花するものが多い。

私はカリナトゥス(carinatus)など6種類の原種グラジオラスを栽培しているが、いずれも南アフリカ東部の海岸に近い地域に自生するもので、この地域は、南氷洋からのベンゲラ海流が北上するために寒冷で、秋から冬にかけて雨が降り、夏は乾燥する。このため南アフリカ東部のグラジオラスは雨季である秋から早春に成長して春に花を咲かせ、夏には球根のまま完全に休眠する。

グラジオラスの属名は葉が剣(gladius)のような形をしていることに由来するが、私が育てているグラジオラスの葉はみな剣状というよりは細長く、またそれぞれの葉っぱをよく見ると、カリオフィラケウス(caryophyllaceus、上段左から2番目)、タウベルティアヌス(taubertianus、上段左から4番目)は、軽く渦巻いていて、剣としては役に立ちそうもない(笑)。

寒さを耐え抜いて開花してくれるのが楽しみだ。