本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

アサリと菜花のパスタをつくる

昨日、アルバイトの帰りに近所のスーパーを覗いたら、アサリと菜花が安かったので、今日はそのアサリと菜花をつかったパスタの朝食をつくった。

メインの具材はアサリと菜花

まずは菜花をさっと下茹で。

まずは菜花をさっと下茹で

次に玉ネギとシメジを炒め、火がとおったら、それに下茹でした菜花を加えてバランスよくあえる。菜花は下茹でしてあるので、軽くあえるだけで大丈夫。

玉ネギとシメジを炒め、菜花を加える

 

炒めた野菜はいったんフライパンから取り出し、次にアサリのワイン蒸しをつくる。

アサリの口が開いたら、取り出しておいた野菜を加えてあえれば、パスタソースのできあがり。炒めた野菜をあとから加えると、野菜にほどほどの硬さや風味が残るので、ソースがおいしくなる。

アサリのワイン蒸しに、炒めた野菜を投入

パスタを茹でて、ソースとあえれば、アサリと菜花のパスタができあがり。

パスタ

菜花のほろ苦さがきいて、思いつきでつくったにしては、いい感じだった。たくさんつくったので、お向かいさんにもおすそ分けした。

紫色の小さなヘスペランサが開花

南アフリカに自生している小さなアヤメ科球根植物ヘスペランサ・オリガンサ(Hesperantha oligantha、学名をラテン語風に読めば<ヘスペランタ・オリガンタ>)が数日前から咲き出した。

ヘスペランサの一番花

2019年に種を播き、去年に続いての開花。6枚の花弁がほぼ均等につく星形の花で、花色は濃いピンクから紫。花の直径は約2cm。花弁の基部は融合して細い管のようになっている。葉も細長く、全体はすらっとした感じ。

<ヘスペランサ>は<夕方の花>という意味で、ヘスペランサ属のなかに夕方に咲く品種があるところから命名されたというが、このオリガンサは時間に関係なく咲き、数日間咲き続ける。またヘスペランサ属は、進化系統からいうとゲイソリザ属ときわめて近縁。

自生地は北ケープの内陸部、カル―高原のRoggeveld山脈付近。

ヘスペランサの小さな芽

去年の春に咲いた花から種がとれたので、11月に播いたところ、効率よくたくさん発芽し、すでに第二葉も顔を出し始めている。種の播き方がよく分からないので、去年は種の上に土をかぶせず播いたままにして、種の表面がつねに湿っているよう絶やさず水をやっていたのだが、結果的にそれがよかったということなのだろう。

甘い香りのバビアナが開花

南アフリカに自生しているアヤメ科球根植物バビアナのなかで、室内で育てているバビアナ・セダルベルゲンシス(Babiana cedarbergensis)がいち早く咲き出した。

優雅なバビアナ・セダルベルゲンシス

球根が増えたので去年の秋に2鉢に分けたが、どちらも薄紫色で細長い花弁の花を根本近くに固まって咲かせている。

かすかな芳香がある

1本の花茎に数輪の花を咲かせる。6枚の花弁のうち、下方の3枚には斑が入っている。花の形状は左右対称で、1枚の花弁の長さは3cmほどだが、それが左右に広がるので大きく見える。淡い色合いと細くやや波打った花弁のバランスがみごとで、とても優雅に見える。またかすかな甘い芳香がある。葉はやや幅広く縦の葉脈がはっきり見える。

この種は、ケープタウンの約300km北にあるセダバーグ(セダルベルク)山脈の1,000m以上の高地に自生。植物の種小名はcedarbergensisだが、地名の綴りはCederberg。https://www.southafrica.net/uk/en/travel/article/the-cederberg-western-cape

南アフリカ、カリフォルニア、チリ、オーストラリアと、球根植物の自生地はおいしいワインの産地と重なることが多いのだが、この地域でも「セダバーグ・ワイン」という良いワインができる。

https://masuda-jp.com/brand/?p=69

他に育てているバビアナは2種。

バビアナ・アンビグアの蕾もふくらんできた

バビアナ・アンビグア(Babiana ambigua)は蕾がふくらんできており、もうすぐ開花しそうだ。こちらは南アフリカの中でもセダルベルゲンシスより広い地域に分布。

バビアナ・ブレンダはまだ小株

もう1種類、バビアナ・ブレンダ(Babiana blenda)は、2020年10月に種を播いたのだが、まだ小株の段階で、成長が非常に遅い。こちらは南西ケープに自生。

レース系のハオルチアを植え付け

私は南アフリカの少雨地帯に自生している多肉植物ハオルチア(ハオルシア)を数種類育てているのだが、昨日、新顔2株が仲間入り。

わが家では新顔のレース系ハオルチア

昨日やってきたのは、葉の縁にとげのような細かい鋸歯がはえているレース系グループの2株で、これまでレース系は育てていなかった。画像は、右がバッテニアエ(batteniae)で株の直径約3cm、左がボルシー(bolusii)で株の直径約4cm 。外見は、バッテニアエの株は平べったく葉のまわりの鋸歯はまばら。バルシーの株は盛り上がった感じで繊毛のように細く細かい鋸歯が株全体を覆っている。

どちらの株も裸の抜き苗の状態で到着したのですぐに植え付けた。植え付けに関しては、バッテニアエは、株そのものはボルシーより一回り小さいのだが、根が長かったので、ボルシーより一回り大きな鉢に植えた。どちらも株のサイズの割りには根が太くて長い。ハオルチアの栽培には、地上部の見かけにとらわれず、深めの鉢を選ぶのが良さそうだ。このように根が太くて長いのは、ハオルチアが降雨の少ない乾燥地帯に自生していることと関係しているのだろう。また今回はじめて、培養土としてヤシ殻(ベラボン)を使ってみた。2月はハオルチアの休眠期で、ほんらいの植え付け・植え替え時期ではないので、定植がうまくいくかはやや不安。暖かくなるまで乾燥気味に育てて、生育を慎重に見守りたい。

現在栽培中のさまざまなハオルチア

さてハオルチア属は、葉が柔らかく一部が半透明で窓のようになっている軟葉系と葉が固い硬葉系に二分され、それぞれがまた細かく分類されるのだが、細かい分類方法にはいろいろな説があって不明の部分が多い。また市場に出回っているハオルチアのなかには、幾つかの原種を掛け合わせて作出された園芸品種も多く、それが分類をさらに複雑にしている。私が育てているハオルチアも、数種類は分類(品種)不明。

ハオルチア属の上位の分類もたびたび変更され、混乱している。まず、ハオルチア属は現在Asphodelaceaeという科に分類されている。このAsphodelaceaeは、ススキノキ亜科、ワスレグサ亜科、ツルボラン亜科の三亜科に分かれ、ハオルチア属はアロエ属、ガステリア属、クニフォフィア(シャグマユリ)属などとともにツルボラン亜科に分類される。さてこのグループの科名はツルボラン属(Asphodelus)によるのだが、ツルボラン属がオーストラリアやオセアニアに自生する植物で日本ではあまり知られていないため、科の和名としては<ワスレグサ科>が使われることもある。それをさらに複雑にしているのは、AsphodelaceaeはかつてXanthorrhoeaceaeと呼ばれていたため、その名残で旧科名<ススキノキ科>と呼ばれることもある。要するにAsphodelaceaeを構成する三亜科の代表植物の名がともにこの科の和名として使われているのだ。混乱を防ぐため、小ブログではとりあえず、Asphodelaceaeを<ツルボラン科>と呼ぶことにしたい。

ツルボラン科の分類に関しては、↓の外部サイト(三河の植物観察)に詳しい説明がある。

https://mikawanoyasou.org/kamei/turuboran-ka.htm

話をもとにもどして、以下で、寓居で栽培しているハオルチアのなかから幾つかの品種を紹介したい。

オブツーサ・トルンカータのブラック・タイプ

まずこちらは、軟葉系のオブツーサ・トルンカータ。2株の寄せ植え。小ぶりの葉全体が半透明。

太い柱のような葉の先端が透明な窓になっている<万象>

こちらは軟葉系の万象。柱のように太い葉の先端が透明な窓になっている。

扇のように葉が横一列に並ぶ<玉扇>

こちらは軟葉系の玉扇。扁平な葉が横並びに生えてくるので、横から見ると「扇」のような形をしているのが和名の由来。万象と近縁で、万象と同じように葉の先端が窓になっている。

開花中の<玉扇>

ちなみにこの玉扇は万象と並べて育てているのだが、こちらだけ細い花茎が伸び、白い小さな花が咲き出した。

地味な玉扇の花

花はかなり地味。

葉に白い筋が入った軟葉系のハオルチア

こちらも軟葉系だが、正確な品種名は不明。購入時は葉がもっと短かくてずんぐりしていたのだが、他と同じように育てているのに、あっという間に徒長して葉が長くなってしまった。

<十二の巻>

こちらは硬葉系の十二の巻。葉の外側に白い斑が入るのが特徴。寓居の鉢は4株の寄せ植え。枯れかかった葉もあり、暖かくなったら植え替えした方がよさそうだ。

他のハオルチアは正確な品種名不明。レース系が増えて全部で9鉢になったので、切りよくあと1鉢増やしてみたい。

翻訳の二次校正用のゲラが届く

今日、出版社から翻訳中の『精神について』の二次校正用の分厚いゲラが届いた。また共訳者から、参考文献についての問い合わせのメールも届いた。

『精神について』の訳稿は約750頁あるが、出版社からは1カ月程度で点検して欲しいという手紙が添えられていたので、これから1カ月間、また忙しくなる。

『精神について』二次校正用の分厚いゲラ

ただ、『精神について』はすでに何度も読み返しているのでさすがにちょっと食傷気味で、今日は再読する気がおこらない。とりあえず、自分が書いた「訳者からのメッセージ」と共訳者が書いた「解説」だけちらちらと読み返した。

ちなみに、ある人物の名前を日本語のカタカナでどう表記するかで、私と共訳者の考え方の違いがあったのだが、それはメールのやり取りで解決し、まずは安心。

休業前のスーパーでワインや保存食を買い込む

近所のスーパーが改装のため2週間休業するということで、乾物類を中心に在庫品の大セールを始めた。私も、アルバイト帰りにワインやレトルト食品、調味料など保存のきくものを、持てるだけ買い込んできた。

休業前のスーパーでワインや保存食を買い込んだ

白ワインはわが家の夕食の必需品なので、それが2割引きで買えたのはありがたい。またレトルトカレーも、そのまま食べるというより、自分で具材を足してミックスするととてもおいしいので安く買えたのはとても助かる。 

来店客が考えていることはみな同じで、それぞれ、自分が欲しい商品を大量に買い込んでおり、ほとんどからの棚もあった。

商品がほとんど空の棚もあった

物価高のなかの、庶民のささやかな防衛戦だ。

屋内の原種グラジオラスが咲き始めた

明日以降、関東もだいぶ寒くなりそうだが、二月に入ったということで、屋内の窓辺で栽培している南アフリカ原産の植物が次々に咲き始めた。

窓辺の植物たち

今日は、開花した原種グラジオラス2種をまとめて紹介。

ひょろひょろしたグラディオルス・グラキリス

まずはGradiolus gracilis(グラディオルス・グラキリス、<グラシリスという読み方もあり>)。草丈40cmでひょろひょろ細長く、全体を撮影するのは難しい。去年撮った写真と比較したら、去年は花茎が1本だったので、着実に成長している。

繊細な感じのグラディオルス・グラキリスの花

こちらは花だけの拡大写真。薄い水色、グレー、クリーム色が混じったような独特の色合いで、とても繊細な雰囲気。

グラディオルス・ウィシアエ

こちらはGladiolus uysiae(グラディオルス・ウィシアエ)。草丈15cmくらいでコンパクト。花は、メイン花弁が茶色っぽく、下方の小さな花弁は黄色という独特の配色。花の形も変わっている。まだ1輪しか咲いておらず、本格的な開化は明日以降になりそうだ。Gladiolus uysiaeは2鉢栽培しているが、この鉢は、親球根の横から伸びてきた木子から育てた育成2年目の株。

グラディオルス・ウィシアエの親株。こちらはまだ蕾が固い

親株の鉢はまだ蕾が固いが、これは置き場所による違いだろう。

いずれにしても、南アフリカに自生する原種グラジオラスの大半は、園芸品種のグラジオラスと異なり、大半が春先に咲く。前年の記録と比べたら、gracilisもuysiaeも去年より早く咲き出しているが、これも置き場所など、栽培環境の微妙な違いによると考えられる。