本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

ポーランドでも憲法記念日

今日は憲法記念日。すでにGWを満喫しておられる方も多いとおもうが、アルバイトの関係で、私は今日からGW。

18世紀のポーランドでも、5月3日に憲法が制定された。

ところで、日本ではあまり知られていないが、実はポーランドでも5月3日が憲法記念日。18世紀のポーランドは、ロシア、プロイセンオーストリアの三勢力に侵略され、分割されて、1795年に国家が消滅してしまうのだが、その直前の1791年5月3日に、国家改革を推進するために憲法が制定されている。そしてこのポーランド憲法は、世界的にみればアメリカ合衆国憲法に次ぐもので、ヨーロッパで最初の憲法だ。ポーランドでの改革の動きをおそれたロシアなどが、ポーランドを完全に分割することで、そうした動きを押しつぶしたのだ。

ちなみに、画像の本のタイトルは『近世ポーランド「共和国」の再建』と、かっこつきの共和国が入っている。というのも、当時のポーランドは、国王を選挙で選ぶ王制の「共和国」だったからだ。しかし選挙のたびに外国の干渉があり、結局、自由に国王を選ぶことができなくなって、国家が滅亡してしまった。

さて私の方はというと、今日もフランスの政治思想家の作品『ポーランドの政治システムについて』のテクストとにらめっこしている。この作品は、分割前の危機の最中に、パリを訪問したポーランドの特使の依頼で作成された改革案だ。
作品全体は20章あるのだが、GW中に、なんとか第5章まで訳出してしまいたいとおもっている。