本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

青春映画とサスペンスをミックスさせた『冒険者たち』

昨日は、DVDでフランス映画『冒険者たち』(1967年、ロベール・アンリコ監督)を鑑賞した。この映画、劇場では観たことがなくて、今回が初見。ともかく、パイロット・マヌー役のアラン・ドロン、エンジニア・ローラン役のリノ・ヴァンチュラ、アーチスト・レティシア役のジョアナ・シムカス(レティシア)の3人の個性がとてもうまく活かされている。

青春映画とサスペンスをミックスさせて印象深い『冒険者たち』

映画の冒頭、自動車解体現場にレティシアがぱっと登場するが、彼女がなぜそこにやってきたかの説明は何もない。そして、そこでばったりローランと出会い、ローランをとおしてマヌーとも出会う。このあたり、状況説明がほとんどないドライな演出(脚本)が巧み。

その後3人はそれぞれ自分の進みたい道で失敗し、一攫千金を狙ってコンゴに宝探しにでかける。青春映画とサスペンスをミックスしたストーリー展開が面白い。

結局、映画のなかでは3人の関係やそれぞれが抱いている感情について説明がほとんどなく、謎は謎として残るのだが、そのことが独特の余情を生み出している。

印象深い作品だ。