5月2日は丸一日を姫路観光にあてることにした。ホテルでさっと行動計画を練り、午前中は書写山円教寺(書寫山圓教寺)に登り、午後に姫路城を訪問することにした。これは、山の上の古い寺院は人が少ない午前中に行った方が静かな雰囲気のなかで拝観できるのではないかという考えから。

9時過ぎに姫路駅前からバスに乗って、円教寺観光に出発。
円教寺は性空上人(910年~1007年)が永延元年(987年)に開いた天台宗の古い大寺院で<西の比叡山>と呼ばれている。伽藍はなんどか戦火にあっているが、深閑とした森のなかに昔からの荘厳な姿を残していた。

約30分でバスは円教寺のふもとにつき、そこから今度はロープウェイに乗り換え。

ロープウェイの終点から最初の大きな建物・摩尼殿までは徒歩で25分ほどの距離。歩くのが大変という人のためにマイクロバスも出でいるが、それではご利益が少なそうなので、徒歩で摩尼殿を目指すことにした。参道は道が整っていて、緑も心地よかった。なかなか本殿にたどり着けないので、期待が高まる。

歩くことしばし、ようやく仁王門(山門)が見えてきた。江戸時代の初期の建物だ。

仁王門からまた少し登り、やっと円教寺の摩仁殿にたどり着いた。この建物は開祖・性空上人が霊感を得た如意輪観音を祀る大きな堂で、崖の上に建てられている。またこの崖は参道と角度が違うため、摩仁殿は目の前に忽然と巨大な姿をあらわし、その荘厳さに圧倒された。

まずは如意輪観音にお参り。

摩仁殿から眺めた下の茶屋。なんともスケール雄大だ。

さて、摩尼殿は円教寺拝観の始まりに過ぎない。その奥にさらに荘厳な三之堂があるというので、摩尼殿横の廻廊をとおって三之堂を目指した。

こちらが三之堂。いや~、壮大で圧倒された。右から大講堂、食堂(じきどう)、常行堂。大講堂は円教寺の本堂にあたり、釈迦三尊像が安置されている。食堂は、僧侶の学問・寝食の場。堂の規模から盛時の僧侶の多さがしのばれる。常行堂は、阿弥陀如来のまわりを回る常行三昧の修行のための道場。円教寺は何度か戦火にあっており、これら三之堂は、いずれも室町時代に建て替えられたもの。それでも中世の古い姿がそのまま残っているので、映画やテレビドラマの舞台としても使われているという。国指定重要文化財になっている。

三之堂の中央にある食堂。ともかく横に長く、カメラにおさまらない。

食堂にあがってみた。二階が寺宝の展示コーナーになっている。また食堂一階は写経のコーナーだったので、下手な字ながら私も般若心経を写経した。写経は初体験だ。

さて、三之堂のさらに奥が開祖・性空上人をまつる開山堂。せっかくの機会なので、開山堂がある奥の院までもう少し登ってみることにした。

こちらが奥の院の開山堂。江戸時代初期に再建された建物。軒下には左甚五郎作の力士像があるということだが、このときは気がつかなかった。また、同じく気がつかなかったといえば、開山堂の近くには和泉式部の歌碑があるということだが、奥の院まで登ったということで頭がぼおっとして、歌碑の存在まで気がまわらなかった。いずれにしても円教寺を奥の院まで探訪したので満足し、もと来た道を引き返した。深い森に包まれた壮大な堂を次々に観ることができて、円教寺拝観は得難い体験だった。

さて姫路市内に戻ってから、円教寺参りの記念に、書写山の杉の木の年輪をイメージしたバウムクーヘン「書写千年杉」を買い求め、土産に持ち帰った。