本と植物と日常

本を読んだり、訳したり、植物に水をやったりの日々…。

アメリカ独立に関する小論文を翻訳

土日に自宅近くの公立図書館に行って、Cという18世紀フランスの思想家の小論文の翻訳を校正し、昨日、依頼者であるK学院大学の教官K氏に送った。私がこの作品の翻訳を始めたのは昨年10月で、半年でようやく校了までこぎつけた。

フランス語のテクスト(左)と英訳(右)

さて今年はアメリカ独立宣言250周年だが、この作品は、パリ条約(1773年)でアメリカ独立が承認されて間もない1786年に書かれ、1788年に公刊されたもので、人権思想や出版の自由に対する影響と貿易を中心とする経済面での影響などが幅広く論じられている。アメリカ独立を同時代のフランスの知識人がどのように受け止めたのかが分かる貴重な作品だ。

最終的に気になるところをチェック

ただCという著者の文章は独特の読みにくい(解釈しにくい)文章で、加えて貿易を中心とする経済関係の議論が多いので、文意を把握するのには非常に時間がかかった。結局、経済関係の複雑な箇所は、その分野の専門家であるK氏が訳語を決めて作業を進めた。テクストはもちろんフランス語版がベースだが、随時英訳も参照した。最初に訳稿をつくったのは私だが、その後K氏の大幅な手直しが入っており、いちおう「共訳」ということになってはいるが、どうも自分の翻訳という気がしない。

ただ読み直していると、K氏の解釈と私の解釈が異なっている部分もあり、昨日はそこだけ簡単に連絡した。

訳はK学院大学経済学部の紀要に掲載予定という。