荷物をホテルの自室におくと、さっそく国立文楽劇場(大阪市中央区日本橋 1-12-10)に向かった。私はもともと人形浄瑠璃(文楽)が好きで、東京ではこれまで何度も文楽公演を観ているのだが、本場・大阪の文楽劇場には来たことがない。そこで、劇場がどんなところにあるのか、どんな雰囲気の劇場なのか、大阪訪問の機会に、ともかくその空間に行ってみたかったのだ。

ということで、地下鉄・堺筋線の日本橋駅に移動。劇場の案内は地下鉄の駅に大きく出ていて分かりやすく、迷わずすぐに劇場に着いた。

こちらが国立文楽劇場のロビー。残念ながら今回、文楽の公演は行っていなかったのだが、劇場を見ることそのものが目的だったので、ともかくこれで目的達成。

ロビーには、巨大な人形の頭(かしら)が据えてあり、目をひいた。

また劇場では、ちょうど新収蔵品展を開催中で、資料や頭などを、間近からじっくり観ることができた。

左側は『鏡獅子』の「弥生」の衣装で、この展示では、腰のところに人形を操作するための穴が開けてあるのがよく分かる。また右側は「お染」の人形。大正時代につくられたのではないかとのこと。

『菅原伝授手習鑑』の「松王丸」の頭。松王丸は病気という設定なので紫の鉢巻きをしており、その鉢巻きと髪型で、すぐにそれと分かる。

ひょうきんな表情の百姓の頭。

なんと、百姓の頭の裏側は茄子の顔。ヘタが反っているところなどもうまくできている。下手にまねできない感じ(笑)。
この新収蔵品展は入場無料で、3月12日(水)まで開催。
【国立文楽劇場】