昨日の深夜、大阪から戻った。
今回の大阪旅行は、K済学史学会という学会で、去年私が出版した『精神について』という翻訳書の合評会を開いてくれるというので、コメンテーターとして出席するため。『合評会』というのは、ある本について、さまざまな人がコメント(批評)し、著作者(今回の場合は翻訳者)がこたえるという会合。多くの人に本を知ってもらうという意味ではありがたいが、誰からどんな質問が飛び出すか分からず、厳しい試練の場でもある。とはいえ、合評会を開いてもらえるということ自体、本が認められているということであり、また出版した以上、翻訳者としては読者の質問にこたえる義務があるわけで、厳しいからといって避けるわけにはいかない。合評会で話すコメントを慎重に準備したうえで、大阪に向かった。

19日(水)、いよいよ大阪に出発だ。とはいえ、私は現在、地元自治会の事務局の仕事も抱えているので、スムーズに気持ちよく出発というわけにはいかない。朝早く起きて、まずは自治会役員に刷り上がった会員名簿の原稿を配って回った。自治会の急ぎの用事をなんとか片づけ、同居人の朝食を準備したりしていたら、昼近くになってしまった。ということで、12時過ぎにあわただしく自宅を出発。寓居は町田に近いので、新横浜から1時過ぎの新幹線に乗り込んだ。

途中、名古屋まではほとんど快晴だったが、名古屋を過ぎたら急に雪景色になってびっくり。しかし私は北国・山形県の出身なので、雪を見ると落ち着く。

雪のために少し遅れて、新幹線は3時半過ぎに新大阪駅に到着した。

すぐに地下鉄・御堂筋線に乗り換え。

合評会用の本がたくさん入った重い荷物を引きずりながら、梅田駅に到着。予約してあるホテルモントレ大阪は西梅田にあるので、御堂筋線の梅田駅からはちょっと歩く。
私はこのモントレ・グループのホテルが好きで、京都に行くときは基本モントレと決めているし、仙台のモントレにも泊まったことがある。金ピカな豪華さはないが、どこかクラシカルで、機能性よりも雰囲気づくりを重視した建築や内装のコンセプトが落ち着けるのだ。

ホテルモントレ大阪の場所は分かりにくかったのだが、JR添いにすすむと、無機質な周囲のビルとは異なった雰囲気の、クリームイエローのしゃれた建物が見えてきて、これがホテルに違いないとすぐに確信した。

ホテルモントレ大阪の正面玄関は地味で、しかも大きな通りに面しておらず、ほとんど目立たない。最初は少しとまどったが、結局、外観を見て飛び込んでくる宿泊者はほとんどいないので、外観としてはこれで十分という考え方なのだろう。

玄関を正面から写してみたが、かなり控えめつくりだ。

こちらが建物の入り口だが、今時珍しく、自動ドアではなく回転ドアになっている。この反時代性、すっかり気に入った。

こちらはホテルのロビー。ロビーとフロントが建物の8階にあるというのも、最初はとてもとまどった。右奥がフロント。ホテルモントレ大阪の装飾コンセプトはウィーン風ということで、このロビーもとてもエレガント。

こちらが私の部屋で、建物の13階。<ドナウ・クラシック>というコンセプトのつくりということだ。去年、私が登録している別の学会の大会で大阪に泊まったときのホテルにがっかりしたので、今回は迷わずこの部屋にしたのだが、正解だった。
部屋がちょっと狭いところだけ残念だが、色調もつくりも落ちついていて、これならば気分よく学会に出席できそうだ。
【ホテルモントレ大阪】