本日、古都の大学から私が翻訳(共訳)した『精神について』(仮題)の翻訳者用サンプルが届いた。予想してはいたが、770頁あるのでけっこう分厚い。 古都の大学から翻訳した本のサンプルが届いた 内容紹介代わりに、本書の巻頭に私が書いた<訳者からのメッセー…
マルセル・プルーストの長篇小説『失われた時を求めて』~第三篇「ゲルマントのほう」を読んだ。前半は高遠弘美氏の翻訳(光文社文庫)で読んだのだが、高遠氏の翻訳が途中で止まっているので、後半は鈴木道彦氏の翻訳(集英社文庫)で読んだ(厳密に書くと、高遠…
鎌倉見物が終わったので、今度は妹や姪のためのお土産探し。まずは、若宮大路にある骨董店・八万堂に立寄った。この店は大正末期に創業した古い店だが、明治期につくられた印判手の小皿を1,000円くらいから販売しているので、鎌倉に行くと、ここでふだん使い…
北鎌倉から歩いて鎌倉方面に向かったが、途中で右に折れ、かつて山を切り開いて往還路にした亀ヶ谷坂切通しで寄り道をした。鎌倉に向かう現在の本道は、観光客がぞろぞろ歩いていたが、切通しはほとんど人が通らない。しかも暗くてひんやりしていて別の世界…
プルースト『失われた時を求めて』の読書を中断しているあいだに、加賀乙彦の短編小説集『イリエの園にて』(集英社、1980年)を読んだ。加賀が愛するプルースト、ドストエフスキー、トルストイらの作家ゆかりの場所を訪ねた印象をもとにした幻想小説集だ。収…
8日は、妹と一緒に鎌倉を散策した。 妹は山形県に住んでいるのだが、横浜に嫁いだ次女(私の姪)が孫を出産したので、孫の顔を見に横浜に来て、ついでにちょっと足を伸ばして鎌倉を見物したいと希望を伝えてきた。当日は午後2時に、まずは北鎌倉駅前で待ち合わ…
昨日は、DVDでフランス映画『冒険者たち』(1967年、ロベール・アンリコ監督)を鑑賞した。この映画、劇場では観たことがなくて、今回が初見。ともかく、パイロット・マヌー役のアラン・ドロン、エンジニア・ローラン役のリノ・ヴァンチュラ、アーチスト・レテ…
順番だからということで、4月に、私が住んでいる地域の自治会の役員を引き受けることになったのだが、先日、前の役員から自治会の事務に必要な書類やファイルを大量に引き継いだ。受け取った資料等があまりにもたくさんあって、どこから手をつけたらいいか、…
自分の翻訳『精神について』の最終校正が今ようやく終わった。細かい修正や索引選びなどがあったので、最後は、ゲラがフセンだらけになってしまった(笑)。 翻訳の最終校正が終わった この本の最終校正の本来の締め切りは28日だったのだが、その後細かい変更…
『精神について』の最終校正用のゲラが一週間前、出版社から届いた。本文だけで750頁あり分厚いので、ゆうパック2包みに分けての発送だった。各ページに何が入るのか、内容がほぼ固まったので、今回の校正で必要な索引を取るという。このため、内容の校正と…
8日(水)は、大倉山の古い洋館を使ったホールで、寓居の向かいに住む音楽一家のジョイント・コンサートを聴いた。一家のご主人はトランペット奏者、奥さんはヴァイオリン奏者、どちらも高音のメロディー楽器なので、いったいどんな演奏会になるのか、聴いてみ…
高遠弘美氏訳の『失われた時を求めて』(光文社文庫)を、現在刊行されている第6巻まで読み終えたので、続きを誰の翻訳で読んだらいいか決めるあいだに、『セヴィニェ夫人手紙抄』(井上究一郎氏訳、岩波文庫、1943年刊)を読んだ。 セヴィニェ夫人 セヴィニェ夫…
8日(水)は、横浜市の大倉山で、寓居の向かいに住む音楽一家のコンサートがあり、コンサート前に会場の近くで軽い夕食をとった。 大倉山は私にはまったく土地勘のない街で、夕食をとるにも店選びが難しいのだが、去年の秋に偶然見つけて入ったmarina piccola…
4日は、某展覧会のあと、気の置けない友達3人で、小田急線成城学園前の駅ビル、コルティ内のレストラン<グランファミーユ シェ松尾>に行き、肩の凝らないフランス料理を食べた。 シェ松尾 連休中なので店も混んでいるのではないかと思っていたのだが、近所の…
プルースト『失われた時を求めて』の第二篇「花咲く乙女たちのかげに」を読み終えた。私が読んだのは、高遠弘美氏訳の光文社文庫版。 「花咲く乙女たちのかげに」 第二篇は二部構成で、第一部が「スワン夫人のまわりで」、第二部が「土地の名・土地」という…
今日はDVDでフォルカー・シュレンドルフ監督の仏独合作映画『スワンの恋』(1984年)を鑑賞した。マルセル・プルーストの大長篇小説『失われた時を求めて』の第一篇「スワン家のほうへ」の第二部「スワンの恋」の映画化作品だ。 主人公たちの疎外感を浮き彫り…
ドライなミシェル・ウエルベック作品『闘争領域の拡大』『素粒子』を読んだ反動で、急にウェットな文学の極致ともいえるマルセル・プルースト(1871年~1922年)の『失われた時を求めて』が読みたくなった。20世紀文学の最高峰の一つとされながら、あまりの長…
フランスの作家ミシェル・ウエルベック(1958年生)の小説『素粒子』(1998年、野崎歓訳、ちくま文庫<2006年>)は、異なった環境で互いに面識もなく育った異父兄弟を中心にした物語。恋愛や性の面で<闘争領域>が拡大し、それによって、結果的に恋愛や性からはじ…
フランスの現代作家ミシェル・ウエルベック(1958年生)の小説『闘争領域の拡大』(1994年、中村佳子訳、河出文庫<2018年>)と『素粒子』(1998年、野崎歓訳、ちくま文庫<2006年>)を続けて読んだ。ウエルベックは、次々と刊行される作品が、フランスのみならず、…
先日、近くの小学校で自治会の引継ぎのための打ち合わせがあり、隣家の方から、「順番なので1年間自治会の役員を務めて欲しい」と言われて出かけところ、自治会の事務局を引き受けさせられた。 近隣は閑静な住宅街 現住所に引っ越してから約3年半経つが、こ…
『精神について』の二次校正が本日ようやく終わった。最後に残ったのは、自分が書いた<訳者からのメッセージ>の校正だったが、知人からもらったアドバイスを反映させて、自分なりに分かりやすさを意識した。 翻訳の二次校正がようやく終わった また、すでに…
金沢から戻ってからずっと喉が痛くて、一時はほとんど声が出せないほどだった。熱はほとんどないのだが、空咳がひどくて、けっこう消耗する。このためアルバイトを数日休んだほどだ。ここ数日、症状はだいぶ軽くなってきてはいるものの、いつまでたっても軽…
今日も朝から『精神について』の二次校正。 二次校正用のゲラが届いたのが2月11日。前にも書いたように、出版社からは、「5月に刊行したいので、1カ月ほどで二次校正を終えて欲しい」と言われている。しかし『精神について』のゲラは約750頁あり、それを細か…
今日は朝から『精神について』の二次校正。私の場合、校正は朝が一番はかどる。とはいえ、金沢訪問などのために作業はだいぶ遅れている。 今日もせっせと翻訳の校正 出版社からは1カ月くらいで二次校正を終えて欲しいと言われているのだが、細かい直しが多く…
兼六園の向かいにある国立工芸館に着いたのは午後1時。大和百貨店を出たときはまだ曇り空だったのだが、工芸館前に着いてタクシーを降りたとたんに、雨の混じった大粒の霰が降ってきた。 工芸館に着いたら、突然霰が降ってきた 濡れては大変とあわてて工芸館…
金沢城公園を一回りした後、方向転換して香林坊の大通りを横切ると、犀川の水を引いた鞍月用水にそった<せせらぎ通り>に出た。 犀川の水を引いた用水路に沿った<せせらぎ通り> 鞍月用水の対岸にはかわいらしい小さな店がたくさんあり、通りと店のあいだにた…
翌8日は早朝に目が覚めた。この日の金沢は、曇りで肌寒い。 起き出してまず気になったのは『精神について』の校正。しかし環境がかわったせいか、疲労のせいか、あまり集中できなかったので、やむなく、金沢市内を見物することにした。 独特の形をした尾山神…
金沢に着くと、ホテルでの荷ほどきもほどほどにして、さっそく、ネットで見つけて「金沢で食事をするならこの店っきない」と予約していた和食の店<緑酒 伝助>に向かった。 伝助は、街中の一軒家をつかったいわゆる<隠れ家レストラン>で、若いご主人・濵﨑さ…
金沢市にある国立工芸館で収蔵作品の撮影があり、それに立ち会うために金沢を訪問した。 駆け足で金沢を訪問 せっかくの金沢行なので、ほんとうはのんびりしたかったのだが、『精神について』の翻訳校正がまだ半分も進んでいないので、それが気になり、今回…
今朝、ふと窓辺を見たら、2月12日に植えつけたレース系ハオルチアのうち1種(左手前)から花芽が伸びていた。 窓辺のハオルチアたち、右奥はハオルチアと近縁のガステリア<臥牛> 花芽が伸びていたのはハオルチア・ボルシイ(Haworthia borsii)。 花芽が出始めた…